辨 |
ネジバナ属 Spiranthes(綬草 shòucăo 屬)には、約34-50種がある。
アメリカモジズリ S. cernua(垂頭綬草)
ハルネジバナ S. flexuosa(S.himalayensis;尼泊爾綬草・高山綬草)
ホンコンネジバナ S. hongkongensis(香港綬草)
ネジバナ S. sinensis
ネジバナ subsp. australis(S.sinensis var.amoena, S.australis)
シロバナモジズリ f. albescens
アキネジバナ f. f. autumnus
ヤクシマネジバナ f. gracilis
アオモジズリ f. viridiflora
ナンゴクネジバナ subsp. sinensis(綬草)『中国雑草原色図鑑』356
琉球・臺灣・漢土南部・熱帯アジア・オセアニア産
S. spiralis(歐亞綬草)
シロバナネジバナ S. suishanensis(S.nivea)
S. sunii(河邊綬草)
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ラン科 Orchidaceae(蘭 lán 科)については、ラン科を見よ。 |
訓 |
和名は、ネジバナもモジズリも、花序の捻れたようすから。
(『古今和歌集』『百人一首』で有名な「みちのくの しのぶもぢずり」とは、直接の関係は無い)
漢名の綬は、官印・勲章などを身に着けるための組紐、これも花序のようすから。 |
小野蘭山『本草綱目啓蒙』(1806)に、「モヂズリグサハ一名ネジバナ シンコバナ筑前 ヒダリネヂ羽州 ヒダリマキ江州 ニジグサ同上 キツネサゝラ水戸」と。 |
説 |
北海道・本州・四国・九州・琉球・臺灣・漢土・インドシナ・マレシア・ニューギニア・オーストラレシア・ヒマラヤ・インド・イラン・イラク・カフカス・極東ロシア・モンゴリア・シベリア・ヨーロッパロシアに分布。 |
誌 |
中国では、根・全草を盤龍參と呼び薬用にする。 『全国中草葯匯編』上/726 |
『花壇地錦抄』(1695)巻四・五「草花 春之部」に、「もぢずり 中末。花むらさき、四五寸ばかりの小草」と。
『大和本草』モジズリに、「好事ノ人、園ニウヘテ玩賞ス」と。 |